・サッカーが思うように上達しない。
・サッカーに対する意識が低い。
・自分に負ける(サボる、あきらめる、ミスを恐れる)
親としては「もっと頑張れ」とか「何でやらないの」とつい口を出してしまいます。
でもこれってメンタルコントロールがまだまだ苦手な小学生には逆効果だってご存知でしょうか。
今回は心のセルフコントロールが難しい小学生向けにサッカーノートの書き方をまとめました。
サッカー選手としての個を伸ばす、つまりスキルアップやメンタル面向上の大きな助けとなる優れたツールなので、サッカーノートは小学生にこそ必要だと思っています。
息子も小学2年生からサッカーノートを始めましたが、本人のレベルアップに大いに役立っています。
サッカーノートとは?
サッカーノートとはサッカー上達に向けた目標や、その日の練習内容・試合内容、課題や感じたことを書き込むノートのことです。
継続してノートを書くことでサッカー上達はもちろんのこと、心の成長にも繋がるため多くのサッカークラブで取り入れられています。
Jリーグの川崎フロンターレも下部組織にサッカーノートを取り入れていることで有名ですね。
サッカーノートはプロも実践
サッカー元日本代表の中村俊輔選手や本田圭佑選手もサッカーノートを書いていたことで有名です。
成功は選手本人の大変な努力によるものですが、サッカーノートが成功の一助を担ったことは間違いないと思います。
中村俊輔選手とサッカーノート

中村選手は中学生年代に所属していた横浜マリノスジュニアユースから、高校生年代のユースに昇格できない大きな挫折を味わいました。
この時の挫折をきっかけにサッカーノートを書き始めたそうです。
自分を甘やかさずに目標や課題にひたむきに向き合うことでプロサッカー選手としてマリノスに返り咲き、その後世界に羽ばたき長きにわたって日本代表の顔となりました。
輝かしい面だけではなく、壁を乗り越える努力を欠かさないストイックな面が多くの人から支持される理由だと思います。
サッカーノートが広く知られるようになったのは中村選手の影響と言ってもよいと思います。
本田圭佑選手とサッカーノート

本田選手は小学6年生からサッカーノートを始め、100冊以上は書いているそうです。
3食何を食べたかを書く程度の日記から始め、徐々にサッカーの練習のこと、課題や反省点を書くようになり成長に繋げていったそうです。
ノートには感情的なことは一切書かず、失敗を他人のせいにしないことを心がけたそうで、本田選手の強靭なメンタルの理由が垣間見えますね。
小学校の卒業文集に「将来はACミランの選手になる」と書いたことは有名ですが、夢を現実にしてしまう信念は物凄いものを感じます。
本田選手の場合は信念ともいえる大目標があってこそ、日々のたゆまぬ努力を続けられたんだと思います。
サッカーノートが効果的な3つの理由
目標を設定することで着実に上達を実感できる
サッカーの練習や試合をこなしていればどんな子供も上達していくと思います。
ですが目標や課題意識を持って取り組む子供とそうではない子供では伸びるスピードが全然違ってきます。
明確に目標をクリアできたか振り返りを継続するので、長所を伸ばし、短所を克服する成長を実感することができます。
これまで1か月、1週間で別人のように伸びる子をたくさん見てきました。
サッカーを楽しむことは大切なことですが、伸びる子はもっと上手になりたいという気持ちが他の子より強いです。
サッカーノートは目標を立て、振り返り、次の目標を立てるサイクルを繰り返します。
そうすることで子供が目標や課題意識を持ってサッカーに取り組むようになり、サッカー上達に繋がっていきます。
メンタルトレーニングになるので意識が向上する
1日経てば昨日の出来事は割と気にしないのが子供です。
先月の試合で負けてあれだけ悔しいと泣いてたのに、今日の試合はあんなプレーでいいの?とついつい言ってしまいますよね。
サッカーの試合で上手な子や強いチームに手も足も出なかった時、悔しい気持ちや試合の課題をノートに書いておけば、後日見直した際にその時の自分の気持ちやプレーを思い出すことができます。
子供の性格次第の部分もありますが、最近やる気が感じられない場合にノートを見返せばやる気が復活してきます。
子供が自分でメンタル面を上向きにコントロールするトレーニングになるので、継続すればサッカーに対する意識が自ずと高まっていきます。
より高いレベル、高い意識を求めるサイクルになってくれるのが理想です。
継続することが達成感になり自信に繋がる
書ききったサッカーノートが1冊、2冊と溜まっていくと達成感が出てきます。
自分でもコツコツ続けられた、という成果が目に見えて分かるので自信に繋がります。
また設定した目標や課題がクリアできた場合、ノートを書くのが楽しくなってきます。
そのためサッカーノートに達成したことを書くことが、努力を続けるための一つのモチベーションになります。
サッカーノートを継続できた自信と、目標や課題をクリアできた自信が積み重なって子供の大きな自信に繋がっていきます。
サッカーノートの書き方
サッカーノートといっても決められたフォーマットはなくノートの書き方は人それぞれですが、小学生向けのおすすめの書き方をご紹介します。
サッカーノートの書き方:低学年向け
小学1年生~3年生までを対象にしています。
- できたこと(良かったこと)を書く
- できなかったこと(悪かったこと)を書く
- 目標を立てる(明日の目標)
シンプルですがサッカーノートの目的は十分満たせる内容です。
低学年なのでその日の振り返りと明日の目標ぐらいがちょうどよいです。
1か月先の目標なんて大抵の子供は覚えてられませんし、たとえ覚えていたとしても1か月かけて達成できなかった場合、本人がやる気を失ってしまうことにもなりかねません。
また振り返りはできるだけ具体的によかった点と悪かった点を書くようにし、目標を立てる場合も具体的に数字を含むようにするとよいと思います。
できたこと:ドリブルで抜いた
できなかったこと:ゴールを決められなかった
目標:試合でゴールを決める
できたこと:ダブルタッチで〇〇君を抜いた
できなかったこと:キーパーと1対1だったのにゴールを決められなかった
目標:試合で3ゴール決めて勝つ
サッカーノートの書き方:高学年向け
小学4年生~6年生までを対象にしています。
- 半年~1年先の目標を書く
- できたこと(良かったこと)を書く
- できなかったこと(悪かったこと)を書く
- 課題分析(なぜなぜ)を書く
- 目標を立てる(明日の目標)
基本的な部分は低学年と同様ですが、「少し先の目標を書く」、「課題を分析する」ことが増えています。
高学年になればそれなりにサッカーも上達していると思うので、高い目標が無ければサッカーノートに書く内容はマンネリ化してきます。
そのため少し先の目標(現実的な高い目標)を設定することで現状とのギャップを課題として分析・認識し、具体的な対策を立てることを習慣化させます。
中学生年代に向けた準備、という意味で課題分析力は高学年で身に着けておく必要があるからですね。
参考:息子のサッカーノートの内容
小学2年生~3年生当時の息子のサッカーノートの一部をお見せします。

こちらは小学2年生の頃のノートです。
書き始めの頃のため内容が具体的ではなく、字が汚い点はご容赦ください。(本人からは渋々OKもらいました。)
当時は朝練でコーンドリブルを中心に練習していました。
できたこと、できなかったこと、できるようになりたいことを毎日意識して書かせるようにしていましたが、大事なのは何でもよいので必ず褒めることです。
子供は褒められてうれしく思わない子はいないと思います。
ノートを毎日書き続けるのって子供にとっては結構大変です。
息子も褒められることで自信になり、特別な事情がない限りは毎日書き続けられるようになりました。
また、自信がついたことで始めはできなかったコーンドリブルも見違えるように上手になり、Aチームに入ることができました。


こちらは小学3年生の頃のノートです。
2年生の頃と比べて少しは内容が良くなってるかなと思います。(ボールの絵とかは気分次第で好きに書いてます)
ちなみに息子はお菓子や揚げ物などのカロリー高めのものが大好きなので、食事管理を意識させるために毎日の食事とおやつに何を食べたかも書いています。
サッカーノートは生活習慣を見直すのにももってこいです。

サッカーノートのおすすめはヒュンメル
あらかじめ「できたこと、できなかったこと、目標」の項目が書かれているヒュンメルのノートがおすすめです。

ちなみにノートは文房具屋さんで売ってるキャンパスノートでも十分なんですが、白紙のノートよりヒュンメルのようにあらかじめ書く欄があるほうが、子供は書く気になりやすいです。
まとめ
サッカーノートは子供のメンタルコントロールやサッカー上達に大いに役立ちます。
サッカーノートを書いてる子と書いてない子とでは絶対に差がついてきます。
親としてはノートの内容についつい口を出してしまいそうになりますが、書き始めの頃はグッとこらえて書けただけで褒めてあげてください。
そのうち継続が習慣化されれば書く内容もレベルアップしていきます。
サッカーも格段に伸びていきますので暖かく見守ってあげながら取り組んでみることをおすすめします。
ではでは。