少年サッカーにおける「試合に出れない問題」、これまで話に聞いたことはありますが実際に目にしたことはありませんでした。
先日息子チームが近隣で割と有名なチームと練習試合をした時のことです。「試合に出れない問題」の現状をまざまざと見せつけられました。
失礼かもしれませんが、相手チームの親御さんや指導者に対しておかしいんじゃないかと思っています。
素人が何を言ってんだと思われるかもしれませんが、どうしても言いたかったので書くことにしました。
試合に出れない子どもたち
15分ハーフで2試合しましたが、ベンチに5名ほど座っているにも関わらず1試合目も2試合目も出てくるメンバーは同じでした。
ベンチには5人座っていましたが出場したのは2試合目の後半途中からだけです。
ベンチの子達はスタメンの子達と比べて技術的に劣っている部分はありましたが、そこまでの差は感じませんでした。
時間にするとスタメンの子は50分程度、ベンチの子は10分程度の出場時間です。真夏の暑い中にも関わらずです。
息子チームは人数が多いのでいつも2チーム分けして前半担当と後半担当に分けるか、1試合目と2試合目で分けるかのどちらかです。
どの子も均等に試合に出られる機会を与えることは少年サッカーでは当たり前のことだと思ってました。
相手チームの事情は知りませんが、親御さんや指導者を見ていると子供たちが異常な環境におかれていることが分かりました。
子供が試合に出れない現状を受け入れている親
相手チームのお母さん方がユニフォームの洗濯について会話しているのが耳に入ってきました。
ベンチの子のお母さんが笑いながら「ウチの子は(試合に出ないから)ユニフォーム汚れないから洗濯が楽」と話していました。
スタメンの子のお母さんは「ウチは汚れて大変、楽でいいわね」みたいな感じで受け答え。
どこまで本音なのか知りませんがどっちもおかしいんじゃないかと思います。
ベンチを受け入れている親
ベンチの子のお母さんは我が子が試合に出れないことを受け入れてしまっています。
でも本当は我が子が試合に出れないことを嘆いているんじゃないでしょうか。
試合に出るには我が子がもっと上手にならなければ、と思ってたりしませんか?
そもそも試合に出れない子が存在してしまうチーム自体がおかしいと思ったことはないのでしょうか。
お子さんはどう感じているんでしょうか。他のチームに移ることを話し合ってみてもよいのではないでしょうか。
スタメンを当たり前と思っている親
スタメンの子のお母さんは我が子が試合に出るのが当然と思っています。
試合に出れない子・親の気持ちを考えたことあるんでしょうか。
親の考えは子供に伝わってしまいます。スタメンの子がベンチの子を見下したりしないか心配です。
(既に若干見下した振る舞いをしている子はいました)
どちらの親にも共通して言えること
子供のサッカーで試合に出れる子・出れない子がいることをおかしいと思わないんでしょうか。
例えば大きな大会で強豪が相手だとか、状況によって試合に出る子が偏ったりするケースもあるとは思いますが、練習試合でこの扱いはさすがに無いんじゃないでしょうか。
上手な子だけ試合に出すものと勘違いしている指導者
一番の問題は指導者だと思います。
ベンチの子が試合に出ている時、「何回言ったらできるようになるんだ。そんなんじゃ試合に出せない」と言ってましたね。その後交代させてました。
これまでにチャレンジできるだけの出場時間を与えているんでしょうか。
子供が一番成長するのは練習だとでも思ってるんでしょうか。
練習したことを試合でチャレンジして成功体験を得ることが一番の成長の元なんじゃないでしょうか。
指導者ではない私でも分かることです。それは子供たちを見ていれば誰でも分かると思います。
指導の目的がチームを勝たせること、勝利至上主義に思えてなりません。
指導者は育成が目的であるべきです。
少年サッカーではすべての子に試合に出る権利がある
少年サッカーは結果が求められるプロの世界ではありません。
チーム内競争を勝ち抜かなければ試合に出れない高校やユースでもありません。(試合に出れないことを覚悟したうえで自分で進路を選んでいるはず)
子供のサッカーです。これからのサッカー人生の始まりの年代であり、サッカーを楽しむことが一番の目的なはずです。
子供たちにサッカーで一番好きなものを聞いてみてください。どの子も「試合!」と教えてくれるはずです。
どうか子供たちからサッカーする機会を奪わないでください。
ではでは。